海外FXのVPS(仮想サーバー)とは|無料VPS提供している海外FX業者も紹介

海外FXのVPSとは?

海外FXで自動売買(EA)を使っているトレーダーの多くが利用しているのがVPSです。
VPSはあまりなじみのない言葉ですが自動売買にはなくてはならないほど重要なもので、無料のVPSと有料のVPSがあります。

トレードスタイルによっては絶対に必要になるのがVPSなので、詳細の説明と無料提供している海外FX業者をピックアップしました。

目次

海外FXのVPSとは?

VPSは海外FXにしかない訳ではなく、国内FXでの自動売買にも利用することができます。

Vertual Privat Server(バーチャルプライベートサーバー)の略で、日本語に直すと仮想専用サーバーという意味を持ちます。

基本的にパソコンには1つのサーバーが用意されていますが、VPSを導入することで1つのパソコンで2つのサーバーが使えるようになります。

パソコンは1つでも異なるサーバーのデスクトップが2つ使えるようになるということです。

海外FXのMT4で自動売買(EA)をする時は、パソコンを常に稼働しておく必要があるというデメリットをVPSが払拭してくれています。

VPSには3種類あって

  1. 海外FX業者が提供しているVPS
  2. FX専用に開発されたVPS
  3. FX専用ではないVPS

トレーダのほとんどが海外FX業者が独自開発をして提供しているVPSや、FX専用に開発されたVPSを利用しています。

FXのトレードの他にVPSを使う用途があるのであればFX専用でなくても問題ありません。

VPSがおすすめなトレードスタイル

海外FXでVPSを使うのがおすすめできるトレードスタイルは以下の2つです。

  1. 自動売買
  2. スキャルピングトレード

自動売買にもスキャルピングにもVPSが必要な理由をご説明します。

自動売買(EA)

通常、 自動売買はパソコンの電源が入っていないと継続できないので、24時間回しておきたいなら常にパソコンをフル稼働させなくてはいけません。

電力の消費も激しく、使い続けることで劣化も早くなってしまう可能性があります。

でもVPSを導入すればデメリットは解消できるうえに、停電故障などによる予期せぬトラブルがあったとしても自動売買が停止されることがないので本格的にトレードができます。

スキャルピングトレード

海外FXはNDD方式で約定スピードは基本的に早いのですが、VPSを導入することでさらにスピードアップすることができます。

スキャルピングトレードメインでハイレバレッジな海外FXを利用しているトレーダーには、約定力・約定スピードを確保してスプレッドを安定させるためにもVPSは必要です。

わずかな約定の遅れで損をしないためにもVPSは欠かせない存在なのです。

VPSを使うメリット・デメリット

まずはVPSを使うメリットについてです。

  • 自動売買ツールの完全自動化ができる
  • 24時間自動売買ができる
  • 停電や停止などのリスク回避
  • 節電ができる
  • パソコンの消耗を抑える
  • スプレッドが狭くなる
  • スキャルピングの精度が上がる
  • スマホからも操作可能

パソコンの電源が入っていなくても24時間自動売買ができるのはもちろん、他にも停電やパソコンのトラブルによるフリーズなどのリスクも回避できるメリットがあります。

海外FXを国内で利用すると日本のサーバーから海外のサーバーへ注文が送られるので遅いのですが、VPSがあれば海外のサーバーから海外のサーバーへ送るので伝達スピードが速くなり約定力も高くなるのです。

外出をしている時でもVPSがあれば安心です。
スマホから自動売買の操作ができるので、急に政治や経済に関する重要発表があったとしてもサッと対応できます。

  • 利用料金が発生する
  • 日本語に対応していないこともある

海外FX業者によってはVPSを無料提供しているところもあるので、必ずしも利用料金がかかる訳ではありません。

無料でVPSを利用するための条件が設定されていることもあります。

最近では少なくなってきていますが、日本語に対応していないために使い方などの説明が読めなかったりサポートに問い合わせができないこともありました。

海外FX業者によってはVPSが独自開発ではなく提携会社のものであることがあります。

そうなると サポートは海外FX業者ではしてもらえないので、VPSを提供している提携先に問い合わせる必要があります。

国内業者ならABLENETが人気

国内のVPSを使いたいなら1番人気のABLENET(エイブルネット)がおすすめです。

他にもお名前.comや使えるネットも有名ですがABLENETは2社を超えるコスパとスペックの高さを誇っています。

ABLENETのおすすめポイント
  • 初期費用と料金のコスパが高くハイスペック
  • 最大10日間の無料お試し期間がある
  • 200MBの回線で速度が早くストレスフリー
  • 転送量に制限がない
  • 運営実績が20年以上と信頼性も高い

ABLENETの料金形態はFXの自動売買にぴったりな仮想デスクトッププランと、コスパ重視の低価格VPSの2パターンに分かれています。

MT4などFXの自動売買向けのプラン

win1win2win3win4
初期費用SSD:1,800円
HDD:0円
SSD:3,700円
HDD:1,886円
SSD:4,900円
HDD:2,839円
SSD:7,800円
HDD:4,743円
CPU2コア3コア4コア5コア
ストレージSSD:60GB
HDD:100GB
SSD:120GB
HDD:100GB
SSD:150GB
HDD:200GB
SSD:150GB
HDD:200GB
メモリ1GB2GB4GB8GB

コスパを抑えたハイスペックVPSプラン

vov1v2v3v4
初期費用SSD/HDD
934円
SSD:1,500円
HDD:0円
SSD/HDD
2,839円
SSD/HDD
3,315円
SSD/HDD
5,696円
CPU1コア2コア3コア4コア5コア
ストレージSSD:30GB
HDD:50GB
SSD:40GB
HDD:100GB
SSD:60GB
HDD:200GB
SSD:100GB
HDD:400GB
SSD:200GB
HDD:800GB
メモリ0.5GB1.5GB2.5GB4GB8GB
  • win1プランのHDDの初期費用930円が無料
  • v1プランのHDDの初期費用1,886円が無料

ABLENETではSSDとHDDを選ぶことができますが、処理速度を重要視するならSSDがおすすめです。費用はHDDよりも高くなります。

MT4を複数動かす時、10個以下であればHDDでも処理速度が遅くなることはないと言われているので価格を見て選んでも失敗はしないはずです。

気になったらまずは実際に使って試してみることをおすすめします。

→ABLENET レンタルサーバーはこちら

海外業者ならBeeksやVultrが人気

VPSに関して検索をすると海外FX業者が提供しているVPS以外では、BeeksやVultrが多く紹介されていて人気が高いことが分かりました。

参考までに料金やプランをまとめておきます。

Beeks(FXに特化)

海外FX業者ではXMが提携しているVPSです。XMのVPSに申し込みをするとBeeksと契約を交わすことになります。

Beeksのプランとスペック

ブロンズシルバーゴールド
料金(月)4,750円8,550円15,200円
記憶1300MB RAM2700MB RAM5120MB RAM
ストレージ25GB50GB75GB
CPU1vCPU2vCPU4vCPU

ブロンズ・シルバー・ゴールドの3つのプランの共通事項はこちらです。

  • MT4ブローカーが選択できる
  • セットアップやメンテナンスなどのマネジメントサービス
  • データのバックアップサービス(月800円程度)
  • サーバーの設置場所(フランクフルト・香港・ロンドン・ニューヨーク・東京・シカゴ)
  • オペレーティングシステム(Windows 2012/2016、Linuxサーバー)
  • 年間契約も可能

Vultr(FXに特化していない)

従量課金制のVPSでCPUの性能が高いのに、比較的コスパが高いことが特徴です。

英語しか対応していないのがデメリットですが、サービス提供レベル100%を提示しているので返金にもしっかり対応してくれます。

Vultrのプランとスペック

40GB SSD60GB SSD100GB SSD
料金(月)1,090円2,183円4,365円
メモリ2048MB RAM4096MB RAM8192MB RAM
ストレージ2000GB3000GB4000GB
CPU1CPU2CPU4CPU

WindowsサーバーのOSは2012または2016から選択することができ、どちらを選んだとしても利用料金が約1,747円プラスされます。

基本の利用料金と合計すると約2,837円で40GB+WindowsサーバーのOSが利用できるということです。

サーバーの設置場所の選択肢リストはBeeksよりも多いです。

東京・シンガポール・アムステルダム(オランダ)・パリ・フランクフルト(ドイツ)・ロンドン・ニューヨーク・シカゴ・ダラス・アトランタ・ロサンゼルス・マイアミ・シアトル・シリコンバレー・シドニー

最初にご紹介したように VultrはFXに特化したVPSではないので、ダウンロードできるアプリはたくさんあります。

MT4・MT5にVPSを入れる方法

例として日本人トレーダーが多いXMでVPSを入れる時のやり方を説明していきます。

MT4・MT5のナビゲーターの現在ログイン中の口座番号とご本人のお名前のところで右クリックをすると、メニューが表示されるのでバーチャルサーバーを登録を選択してください。

VPSの登録に移る画面が表示されるので、1ヵ月・3ヵ月・6ヵ月・12ヵ月の中から希望のプランを選んで次へをクリックして進めます。

既に登録済みのアカウントを持っている人はログイン・パスワードに情報を入力して次へを選択します。

アカウントを持っていない人は新規ログイン(希望のアカウント名)・e-mailに情報を入力して次へをクリックすると、ログインパスワードがメールで届くのでログインをします。

私はバーチャルホスティングサービス規約に同意しますにチェックを入れたら、希望の支払い方法の画像をクリックします。

今回は例としてクレジットカード決済を選んだ時の進め方で説明しています。

クレジットカード情報を入力したらSUBMITをクリックすると、VPSの利用登録が完了します。

VPSに自動売買やシグナルの設定を反映させる方法

無事にVPSの利用登録が終わったら次は使っている自動売買やシグナルの環境設定を、VPSサーバーに自動的に反映させる方法をご紹介します。

VPSサーバーに反映させる方法としては3つあります。

  1. ALL:シグナル・インジケーター・自動売買すべて
  2. インジケーターと自動売買
  3. シグナルのみ

基本的にほとんどの人がシグナル・インジケーター・自動売買のすべてを設定しているので、ALLで問題はありません。

設定が終わるとナビゲーターの口座の下にVPSが表示されたはずです。

VPSに関する設定や詳細の確認、接続や停止、解約までここで操作することになるので覚えておいてください。

これだけの操作で反映させるための設定は終わりですが、同期できなかった時はSynchronize~(自分が選択した反映方法)をクリックして手動でもう一度同期を行ってみてください。

VPSを使う時の注意点

海外FXの自動売買やスキャルピングトレードにはVPSがあると便利なのですが、注意点が4つあります。

強制再起動の回避設定をする

Windows Server 2012 ではたまに強制再起動されるというトラブルが起こっています。自動売買をしているとダメージを受けます。

  • 自動売買のエントリーがされていない
  • 自動売買で決済がされていない
  • おかしなタイミングでエントリーされる

こんなことにならないためにVPSにログインをしたら、

  1. コンピューターの構成
  2. 管理用テンプレート
  3. windows update

の順に開いてスケジュールされた自動更新のインストールでログオンしているユーザーがいる場合は再起動しないを有効にしてください。

VPS契約の自動更新設定をする

VPSの契約期間が満了になると自動更新をしていない場合はサービスの利用停止となり、自動売買が今まで通り稼働できなくなってしまいます。

マイページのHostingをクリックして自動更新設定をしたいVPSを選んでAutomatically renewを押すだけで、自動更新設定は完了です。

DLL呼び出しはエラーになる

MT4ではEA・インジケーター・スクリプトでDynamic Link Library(ダイナミックリンクライブラリ)を使っていることがあります。

自動売買は無効にならない

VPSを利用すると自動的にEAが有効になるので無効に設定することはできません。

使わないEAがチャートに出たままになっていると勝手に動いてしまうので、必ず消しておくようにしましょう。

VPSを提供している海外FX業者の料金とスペック

海外FX業者の中でVPSを提供しているのは4社です。

  1. XM
  2. IronFX
  3. FBS
  4. Traders Trust

どの海外FX業者も無料でVPSを利用することができるのですが、無料にするための条件があるで注意してください。

XM

XMは最初にご紹介したBeeksと提携しているので利用登録をすると、あとの管理はすべてBeeksに任されています。

Beeksは XMから利用する時はプランを選ぶことができないので、すべてのトレーダーがブロンズプランの契約になります。

  • 料金:条件達成で無料
    (有料でも月3,000円程度)
  • RAM:1.5GB
  • ストレージ:20GB
  • CPU:600MHz

条件を達成できなかったとしてもXMを通さず直接契約をするよりかは安い料金で使えるようになっています。

XMで無料でVPSを使うための条件は

①口座残高が5,000ドル(または相当額)以上あること
②月の取引量が往復5ロット以上あること

XMのアカウントで口座を複数所有している人は、メールアドレスが同じ口座の口座残高を合算して計算されます。

ハイレバレッジで取引をしている人なら特に難易度の高い条件ではありません。

FBS

最大レバレッジ3000倍でも細かい取引制限がないのが特徴のFBSでもVPSの提供があります。

自由な取引ができるのですがVPSに関しては公式サイトにスペックの詳細が記載されていないので、直接FBSへ問い合わせてみました。

  • 料金:条件達成で無料
  • ストレージ:60GB
  • RAM:4096MB

以下の条件があることも忘れてはいけません。

①口座開設後、450ドル以上の入金で1ヵ月無料
②2ヵ月目以降は取引量3ロット以上

口座残高が無料の条件になっていないので気にしなくてもいいのがメリットですが、 ECN口座の取引やビットコインは無料になる条件の対象外になっているので注意してください。

Traders Trust

海外FXではVPSのプランが複数あるところは少ないですが、Traders Trustには3つプランがあります。

それぞれに無料になる条件がありますが、ランクの低いプランではそこまで厳しい条件ではなく利用しやすくなっています。

Traders TrustのVPSのスペック

ブロンズシルバーゴールド
料金25ポンド~
(3,500円相当)
45ポンド~
(6,200円相当)
80ポンド~
(11,200円相当)
RAM1300MB2700MB5120MB
メモリ25GB50GB75GB

VPSのそれぞれのプランを無料で使うための条件は2つずつあります。

ブロンズシルバーゴールド
口座残高2,000ドル以上3,000ドル以上5,000ドル以上
取引量/月往復5ロット以上往復7ロット以上往復10ロット以上

IronFX

条件を満たして無料でVPSを使っているトレーダーは、スタッフによる無料遠隔サポートサービスも利用することができます。

オペレーティングシステムはMicrosoft Windows サーバー 2012 R2で、安全なデータセンターやカスタム構造も特徴のひとつです。

  • 料金:条件達成で無料
    (有料でも月3,200円程度)
  • RAM:2GB
  • ストレージ:30GB
  • CPU:2.4GHz

条件となる口座残高のチェックは月末なので、その時点で証拠金が上回っていればVPSを翌月も無料で使えることになります。

海外の業者のVPSと提携してあるのですべてが英語表記となり、日本語には対応していません。

IronFXXMで無料でVPSを使うための条件は

①5,000ドル以上の入金で申請が可能になる
②口座残高が5,000ドル(または相当額)以上あること
③月の取引量が往復5ロット以上あること

XMと同じで口座を複数所有している人はすべての口座の残高を合算して計算します。

MT4をいくつか同時に動かすこともできるスペックがあるので、無料でも十分満足できるはずです。

海外FXのVPSに関するまとめ

海外FXで取引をする時にVPSが絶対に必要かと言われるとそうではありません。

トレードスタイルによっては24時間ずっとパソコンを稼働させる必要があり、そんな時に安定性が高く高性能なサーバーを使うために必要とされるものです。

自動売買をMT4で行う時はVPSが必要、逆にMAMMやPAMMで取引をする時は不要という考え方で問題ありません。

  • VPSは自動売買やスキャルピングトレードには欠かせない
  • FX専用のVPSから多機能型VPSまで種類がある
  • 海外FX業者が提供しているところもある
  • 無料でVPSを利用するには毎月条件をクリアする必要がある
  • 節電、突然の停止のリスク回避、通信速度アップなどのメリットがある
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この記事を書いた人

FXコンペア管理人のアバター FXコンペア管理人 専業トレーダー

海外FX専業トレーダー|月間最高利益3,000万円

まだまだ認知度の低い海外FXを身近に、そして安心して利用できるよう独自で調べた最新情報をインプット・アウトプットするための情報サイトです。

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